スーパーエンプラ(PPS)4方割り

スーパーエンプラ(PPS)4方割り

 

この製品は、もともと金属部品だったΦ40×185mmほどの部品を、PPS(ガラス繊維40%強化)で樹脂化したものです。4方向からの割り構造を必要とし、さらに外殻全面にはシール性を確保するための複雑な異形状の溝が施されています。このような構造にもかかわらず、1次水圧のシール性が必要となる為、PL段差+バリで20μm以下という非常に厳しいスペックを後処理なしで達成しています。また、円筒度や各外径の真円度に関しても超精密な楕円補正修正を施し、シビアな公差をクリアしています。

特にPPSは樹脂特性上ガス発生が多く、それに伴うバリの量産管理リスクが非常に高い材料です。当社ではこれらの課題に対し、多数の入れ子を適切に配置し、ガス抜きを徹底的に最適化。ガスベントをミクロン単位で細かく調整し、通気性鋼材や真空引き技術などを駆使することでバリ発生を最小限に抑えています。また、これらの高度な金型設計・製作において、放電加工を極力減らし、精度を極限まで追求しています。

当社は、このような難易度の高いPPS製品の金型製作・成形において多数の実績があり、技術的に挑戦的な案件ほど、多くの顧客から高い評価と信頼をいただいています。